レオパルドの危険な友情

ナミビアのナミブ砂漠の真ん中にソリティアという
小さなガソリンスタンドがあります。
ツアーの終わりに給油によったら空から降りてきたのは
銀色の小型飛行機。ふわりと着陸した後、乗用車のように
ガソリンスタンドに横付けして給油。2人乗りの
おもちゃのような飛行機で、真新しい銀とブルーの機体に
見とれていたら、降りてきたパイロットいわく
「乗せてあげようか?」

なんと!!!!!!!!
実は酔うたちなんだけど、これを断わる馬鹿は
いないよね〜!
早速私は座席に凍りつきながらも大空の人に。
マーティンは陸を走って、すっかり仲良くなった
パイロット氏の農場にお邪魔しました。




しかし、その日の驚きはそこでは終わらない、、。
農場で待っていたのは生後約3ヶ月のレオパルドの
赤ちゃん2頭! 母親に先立たれた孤児でやんちゃ盛り、
も〜 そのかわいさったら!! !!
猫と同じでじゃれたり引っかいたり跳ね回ったり
噛み付いたり、、、。
でも!違いは歯と爪の鋭さよ。
四足で爪を食い込ませ、しかも歯でガジガジやられると
子供とはいえ、流血沙汰。
2人とも血を流しながら遊んでもらいました。

まじで痛いのヨン


サンダルが好き

私達のお肌と腕時計とサンダルの破壊状況に
満足すると、2匹はグーグー寝てしまいました。
手足の引っかき傷は数週間残り、
「レオパルドにやられたんだ〜」と友人達に
自慢したものの、さすがに子供とはいえ
レオパルドはあなどれない、、、、。

遊び疲れてひざで寝る



それから1年後。




友達の紹介で首都ビントフック近郊の獣医さんの
農場に行ったところ、大きくなったレオ達に再会!


美しいしなやかな体とエレガントな動き、
大迫力の若き獣に成長していました。
ちょうどランチの時間だったらしく、木陰で
ホロホロ鳥の羽むしりにいそしんでいるところに
腹ばいでカメラを構え、恐る恐る近付く私。
だって目があうと、すんごい迫力なんですもん。
いかに人に慣れているとはいえ 猫科の大型動物は
いつ野生が顔を出すかわからないし、尊敬を持って
接するのがアフリカのルールであり、私のモットー。
このルールを甘く見て、病院送りになった
旅行者の話もよく聞きます。
というより何より、この野性の目と、はかり知れない
パワーを秘めた筋肉、そして太く力強い四肢をみれば
ドキドキするのも当然でしょう。
そんな私の恐れも全く知らん顔で
ホロホロ鳥の羽をゆったりむしるレオ様。
口でちぎり取っては吐き出す羽で、
あたりは羽根布団状態になりました。

羽をぺっぺっ

ちょっと一休み




レオパルドたちの美しさから目が離せず、
一日中うっとりと観察していた私でしたが、
ずっと見ていると猫達の面白い面もいろいろ
見えてきます。人間のように椅子に座って
みんなのバーベキューに参加したりするのは
微笑ましかったけど、
小さな子供が2人、両親に連れられて遊びに来た時は
いきなり態度が変わりました。体と顔つきに緊張感が
走り、今までゆったり座ってたのに2匹とも子供の
所に小走りによって行って、まるで猫がネズミを
いたぶるように前足で引っかいたり、倒そうとしたり。
子供達は、当然恐がっちゃってあわてた両親の肩に
担がれて退場していきましたが、その態度の違いには
本当にびっくり。小さい子供に対してはいつも
こうなんですって。子供の弱さを嗅ぎ取るのか、
小さいサイズが獲物と認識させるのかわからないけど
ド迫力でしたね。やはり野性の血!



レオパルド同志は猫のように、頭と頭をこすりつけて
背中としっぽを絡ませて挨拶します。
ちょうど普通の飼い猫が飼い主の両足に8の字に
頭と体をこすりつける、あんな感じです。
ところがレオ君たち、農場の人たちともこの方式で
挨拶するんです。もちろん人間側は四つんばいに
ならないと頭の高さが合わないんですけど。
あんまりかっこいいんで、私も勇気を出して挑戦!
四つん這いになって、歩いてくるレオパルドに
向かって頭を差し出します。
ごん!っと力強い頭突きにあやうく転がされそうに
なりました。そして背中を通りすがりに
こすり合せ、これで私もレオ君の友達だい!

かなり勇気がいりますが、
うまくいくと、突然の幸福感。
もちろん、アフリカでは全てがそうですが、
「On your own RISK」 です。
万が一レオの気に障って顔をひっかかれ、二目と
見られない顔になっても、遊び半分でのしかかられて
骨折しても、または殺されてしまっても自分の責任。
これを理解ない人はさわっちゃダメです。



お尻にひかれるのも自分の責任で。



そんなこんなで一日中ビールを飲みながら
レオパルドと遊び、オーナーの人ともすっかり
仲良くなってナミビアのリラックス・デーは
暮れていきました。





こんな風に本当なら姿を垣間見るのもやっとの
美しい動物達、特に大型猫族と身近に接して
いつも感じるのは
あくまで動物が主役、王様女王様!であって
私のほうは近くによらせて頂いて、ゴージャスな
毛皮にさわらせて頂いたりと、普通では考えられない
恩恵を「受ける」側であること。
あの、全てを見通すような冷たいひとみに
見つめられるたびに、恐れ多いような、畏怖に近い
感じがして、呼吸が止まりそうになります。
それは、信じられないほど赤い夕日や、
誰もいない砂丘の海に立ち尽くしたりする
時の感情にも似ていて、今、ここアフリカに
生きている自分をとても幸運に思う瞬間です。



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